テレビでメイクの達人とやらが、
「メイクで一番重要なのは眉毛です!」
と言っているのを聞くたびに思っていた。
んなの当ったり前ぇだろ!?
と。
アイメイクを塗りたくり、バッサバサの付けまつ毛、グロスリップで濡れた唇を演出したところで、
眉毛がキマッてなければダメに決まってんだろーがっ!!
と。
そう。私はバリバリの眉毛コンプレックスなのである。
槇○敬之
ガンバ○ルーヤよ○こ
『○ナ雪』のオラフ
この三者の共通点がおわかりだろうか。
それは
「下がり眉」
「困り眉」
と言われているものである。
眉尻が眉頭より下の位置にあって、眉が「ハ」の字になり、さびしそうな、困ったような顔に見えるから「困り眉」。
私はズバリ、この「下がり眉」の持ち主であり、この眉毛にずっとコンプレックスを抱いている。
正直、この眉が嫌で嫌で仕方がない。
さびしそうな、困ったような顔といえば哀愁ただよう趣だが、要は暗い顔である。
笑っているのに悲し気な顔……
暗い。
ただでさえ暗い性格なのに、それがますます強調される顔なのが嫌。
そしてどう見ても脇役顔なのも嫌。
わかりやすいところで、浦沢直樹が描く脇役にはこーいう女の子がよく出てくる(印象)。
思い出してみてくださいよ。
美人と呼ばれるような女性に「下がり眉」の人なんて、ただのひとりもいませんよ!(偏見)
なっちゃんのCMだったか?で田中麗奈を初めて見たときは衝撃でしたね…。
こんな音がしそうなほどキリリ眉(私はそう呼んでる)の子がいるのか!!
…と。
別に、自分の眉が下がってなかったら美人だったのに…などと言う気は毛頭ない。
でも、損してる。
明らかに、この眉で損してる!
と、どうしても思ってしまう。
眉が下がっている…ただそれだけで美人への土俵へは登れない、最初からハシゴが外されている、そんなイメージ。
こんなに嫌で嫌で仕方がない眉なのに、あえて下がり眉にしているという女の子をテレビで見たときは目を疑った。
なんと何年か前には「さびしそうな雰囲気がいい」と、少し流行ったこともあるそうだ。
絶句である。
バッカじゃねーの!?
と、思いましたね、はい。
私はメイクのたびに眉頭を剃っているが、その青々とした剃り跡にいつも苦虫を嚙み潰したような思いをしているのに。
金が余ってたら眉脱毛したい。
できれば美しい柳眉になるように眉植毛もしたい!
…とすら思っているのに。
わざわざ損する顔になりたいなんてバカの極みじゃないかね。
『澪つくし料理帖』の主人公は下がり眉のはずなのに、黒木華の眉は下がってねーじゃねえか(ドラマ)。
特殊メイクでも何でも使って下がり眉にしやがれってんだ。
オレは認めねーぞ!!
…とすら思っているのに!
この世には化粧品というものがある。
だから、だいたいの欠点はメイクでカバーできる。
シミは隠せるし、
鼻高だの小顔だのも陰影でごまかせる。
まつ毛が足りなきゃツケマがあるし、
二重にしたけりゃアイプチがある。
濃い眉は抄(す)けばいい。
薄い眉は描けばいい。
でも下がり眉は…
(´・ω・`)な眉を
(`・ω・´)にするのは
かなり、かなり不可能なのだッ……!!
そもそもあまりメイクに興味がないので、私のメイクスキルはとても低い。
それでも日々がんばって、下がり眉をムリクリつり上げている。
(といっても、よくて平行眉ぐらいが精いっぱいなのだが)
私のやり方は以下の通り↓
1.眉頭を剃る
2.眉尻の下の方を少し剃る
3.眉頭から描き始める
4.残った眉毛とうまくなじませる
眉頭は完全に剃ってしまうので、地眉は中ほどからしか残らない。
眉尻を上げたいから、眉尻側も少ししか残せない。
正直言って、地眉を残すとかえって面倒くさいかもしれない。
しかしメイクを落としたときに完全に眉がなくなる事態だけは避けたいので、意地でも残している。
この下がり眉を直すメイクのアドバイスに、
【眉頭を起点にして眉尻の方をカットする】
としている記事を見たが、正直それはいただけないやり方だ。
眉頭を起点にすると、目と眉の距離がとんでもなく開いてしまい、のっぺり顔がますますのっぺり顔になってしまうのだ(涙)
だから私は眉頭を削って描く眉と目との距離を少しでも縮めたいと思っているし、眉頭を起点にするようなアドバイスをする人は、下がり眉の持つコンプレックスをよくわかっていないんだなと思う。
コンプレックスゆえに、人の顔を見たときには眉毛に目が行ってしまう。
そして思う。
「(他に欠点があっても)眉毛が下がってないんだからいいよね」
「きっと眉毛に苦労してないんだろうな」
「あの眉ならメイクいらないじゃん」
そう、眉毛が下がっていない貴女は幸いだ。
笑っているのに困っているような顔に見られない。
大幅に眉を剃ったり抜いたりしなくていい。
青髭ならぬ青眉に悩まされなくてもいいんだ。
こんなにシアワセなことってある!?
今回はただの愚痴なのでオチはない。
自分でもイヤになるような妬みを胸に秘めつつ、私は今日も(´・ω・`)眉を(`・ω・´)眉に直している。
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