甘いものが好きである。
コンビニに勤めていると、毎週お菓子やスイーツなどの新商品を目にすることになり、大変に目の毒だ。
若いころと違って代謝も落ちているため、食べ過ぎれば、確実にオバサン体形化に拍車がかかる。
が「おいしく食べられるうちが華」とも思っているため、よほどでない限り節制する気はない。
そんな私だが、最近ふと、
「アンパンマンペロペロチョコが食べたい」
という誘惑にかられている。
アンパンマンペロペロチョコ。
言わずと知れた、子供向けの駄菓子である。
私が子供だった頃は確かアンパンマンではなく、今のようなカラフルなチョコを組み合わせた立体構造でもなく、何かのキャラクター?の絵をプリントした棒付きチョコだったように記憶している。
(何の絵だったかはさすがに忘れた)
チョコレートは子供のころから大好きだったから、もちろんペロペロチョコも好きだった。
じゃあ食べればいいじゃないか、と言われるだろうが、話はそう簡単ではない。
ペロペロチョコ、と名付けられてるぐらいだから、ペロペロチョコとは、
「ペロペロして食べるチョコレート」
なのである。
考えてみてほしい。
いい大人になった今、そこそこ大きさのある棒付きチョコをペロペロして食べることができるのか、ということを。
大人はいつごろから、チョコを舐めずに噛んで食べるようになるのだろうか。
板だろうが、豆入りだろうが、高級ブランドだろうが、口に入れた瞬間にはもう噛んでいる。
最近だと明治のTHE Chocolateがコマーシャルで、
「すぐに噛まないで口の中で溶かして」
と言っていたが、そんなことはおかまいなしに噛んで食べてしまった。
ペロペロチョコもおそらく、子供がペロペロして食べておいしいチョコとして作られているはずである。
あれを噛みついて食べるなどしたら、ペロペロチョコの本質的なおいしさを味わえないかもしれない。
今ではアイスバーでも、舐めないですぐに噛んで食べる私である。
私はいったい、アンパンマンペロペロチョコを「正しく」食べられるのか。
私はアンパンマンペロペロチョコを、最後までペロペロして食べることができるのか…!?
ついそんなことを考えてしまい、私はまだアンパンマンペロペロチョコを買えないでいる。
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