こんにちは、みみなをです。
コンビニにも自動レジが導入されるようになり、私が勤めている店でも、お客様が支払いの方法を選択・お支払いをするという完全自動型のレジになりました。
現金はお客様が投入口に入れ、クレジットカードもお客様が差込口に通し、電子マネーは無論かざすだけと、このご時世にぴったりの完全非接触(お預かりはクオカードぐらい)。
機械が数えるから現金の数え間違いもなく、さぞや便利になったでしょう…と思いきや。
“便利は不便”―――
この法則はここにも当てはまるということを、まざまざと思い知ることになりました。
一応「こうしてほしい!」という建設的な文章を書いたつもりでしたが、読み返したら愚痴でした。
以下、とあるコンビニ店員の愚痴ですが、よかったらご覧ください!
嫌な予感的中!自動じゃない方がよっぽど早いよ!
自動レジにもいろいろ種類がありますので、もうはっきり言ってしまうと、これは最大手コンビニチェーン店で導入しているレジの話です。
お客様の方で現金を入れる――と聞いたときから嫌な予感はしていたのですが、それはいとも簡単に的中しました。
そう、ご年配のお客様。
・現金の投入に手間取る。
・電子マネーのチャージに手間取る。
・一連の動作をなかなか覚えられない。
もうね、こんなのやる前からわかりきってるんですよ。
・お年寄りだから目が悪い→支払方法のボタンがよく見えない
・お年寄りだから耳が悪い→店員の「現金のボタン押してください」もよく聞こえない
・お年寄りだから手が利かない→お金をうまく投入できない
・お年寄りだから物覚えも悪い→何度やっても覚えられない人はやっぱりご年配に多い
もちろん、覚えの早いお年寄りもおられますし、初めての人は若い方でも戸惑います。
しかしそれは、個人レベルの問題。
「お金は前から入れてください」
「右上の現金のボタンを押してください」
「ボタンを押すとお金が入ります」
「お札は横向きに入れてください」
「お札はまとめて入ります。重ねて大丈夫です」
「小銭はこちらに入れてください」
「OKのボタンを押してください」
「お釣りが下から出ています」
これをねえ、日に何度も何度も言わなきゃあかんわけですよ…(;´Д`)
自動じゃない方がよっぽど早いよ!!!
しかし。
この自動レジが導入されてもう結構な月日が経ち、お客様が操作のどのあたりで手間取るのか、その傾向が見えてきました。
そして確信しました。
これは、デザインが悪いぞ!…と。
今使っている自動レジは、“使い勝手が悪い”デザインなのです。
お金を入れる投入口のデザインが悪い!!
まずお金を入れる投入口。
特に、お札を横向きに入れるのは、難易度が高い!
投入口のすぐそばに「横向きに入れろ」と注意書きしてあっても、縦向きに入れようとする人がちょくちょくいます。
(そもそもお金を入れるという行為に気を取られて、注意書きなんて目に入っていない)
それは自動レジの先輩ともいえる「券売機」や「自動販売機」などが、ことごとく【縦入れ】だからでしょう。
人はお札の縦入れに慣れている。
横向きで入れるのはATMぐらい?
でもATMは【投げ入れ】方式なので、入れるのが楽。
しかしこの自動レジは、ある程度きちんと札を伸ばし、揃えて、投入口に【置く】ような感じで入れないとうまく入りません。
そのコツがわからないと、お札を押し込もうとしたり、一瞬戻るような動作があるので触ってしまい、うまく入らないというパターンが非常に多く発生しています。
そしてレジの特性上、斜めに置いたり、端が折れていたり、シワが多かったりすると、うまく入らずに戻される。
財布にお札を四つ折りにしている人なんて、もう大変。
どうしても両手を使わなければいけなくなってしまいます。
そう、この「両手を使わなければならない」というのは、かなり面倒なのです。
会計のときを思い出してください。
少なくとも片手で財布を持っていますよね?
さらにエコバックやビニール袋を広げようとしたり、スマホアプリを出そうとしたり。
そこへ両手を使わなきゃとなったら、どうしたってモタついてしまうんです。
この自動レジのお札投入口は、難易度が高い。
これが【縦入れ】やATMと同じ【投げ入れ】方式だったら、こんなに手間取ることはないと思います。
つまり、デザインが悪い。
…エラそうに「デザインが悪い」と書きました。が。が!
お金の向きというのは機械そのものの大きさにも密接に関係するらしいので、コンビニのレジのようなコンパクトサイズにするためには、現状のデザインにせざるを得ないのかもしれません。
自動装置はお金の投入・排出口、その奥にあるお金の保管庫のみで、その上に従来のレジを乗っけてあるため、サイズ的にはかなりコンパクトであると思われます。
従来のレジを流用できる上に、あのサイズにして、お金を数えたりお釣りを排出したりする速さは驚異的で、とても素晴らしい技術です。
となると、人間側が慣れるしかないのですが…。
スムーズにお金を投入する条件がその他の自動モノに比べて多いというのは事実で、難易度は高いと言えましょう。
支払方法を選ぶ画面のデザインが悪い!!
もうひとつは、支払方法を選ぶ画面。
支払い方法として「現金」「nanaco」「バーコード決済」「交通系」「クレジット」「その他」という6種類のボタンが並んでいます。
それぞれ日本語と英語、イラストの表記があり、もうひとつ電子マネーにチャージするための「チャージする」という色違いのボタンがあります。
(略図参照↓)
ちゃんと文字とイラストが表記されているので、一見わかりやすそうです。
が、「現金」と「チャージする」のボタンを押し間違える人が、これまた非常に多く発生しています。
最初は不思議でなりませんでしたが、自分が客の立場になってみたらば、その理由はすぐにわかりました。
・「チャージする」のボタンだけが違うデザインになっている。
・ボタンの配置がまずい。
何と3つもの複合理由があるのです。
現金のお客様は、やることが多い。
お札は伸ばして入れにゃあかんし、小銭は小銭で入れにゃあかん。
店員を待たせてるから、早くしなくちゃという気持ちも働く。
「お金を入れる」という動作に、集中せざるを得ないのです。
だから目線は当然、お金の投入口に注がれる。
お金を投入したら「現金」のボタンを押さないといけないんだけど(手順的には「ボタン」→「投入」だが逆でもOK)投入口から一番目線が近いのが「チャージする」のボタンなんです。
しかも「チャージする」のボタンだけ他よりも大きくて色が違う。
イコール、目立っている。
イコール、これかと思ってよく見ずに押しちゃう。
という流れが、キレーにできてしまっているのです。
もう完全に、デザインが悪い。
腰が曲がったおばあちゃんだと背が低いから、投入口からかなり目線を上げないと「現金」ボタンには気が付きません。
お年寄りじゃなくても、似たようなデザインのボタンから目的のボタンを探すのは、最初は手間取ります。
店員が「右上」と言ったって「え?どこの右上?」と思ってしまう。
「画面に表示されている6個のボタンのうちの右上にある現金って書いてあるボタン」
…ぐらい丁寧に案内すればわかりやすくなるかもしれません…が。
そんな長ったらしいセリフ毎回毎回しゃべってられっかよ!!
と、店員なら誰もが思うでしょう。
そしてそんなに長ったらしいセリフは、お客様の耳には入りません。
「お客様は案内を見ていないし、聞いていない」
というのがデフォルトです。
(それを踏まえたうえでご案内するというのが真のサービス)
でも「案内が書かれているのに…」「何度も言ってるのに…」ということが頻発するとしたら、それは、
案内の仕方が、そもそもまずいのです。
これは、デザインで解決できる問題。
逆に言えば、これを解決するのがデザインの力!
私がオススメする支払方法選択画面はこちら!
これはあくまでもサムネイルであり、略図なので、だいたいな感じでゴメンナサイ。
「現金」と「チャージする」のボタンは位置を入れ替え、「現金」のボタンを大きく。
そして6種類のボタンには数字を振る。
もちろん数字の表記は大きく!
「現金」ボタンは、はっきり言ってバカみたいに目立ってくれていいです。
とにかく一目で位置がわかるようにしてほしい。
他のボタンには数字を振れば、案内も楽になるし、お客様もわかりやすい。
「バーコード決済のボタンを押してください」
と、
「3番のボタンを押してください」
どっちがわかりやすいですか?
聞いたときの理解が早いですか??
数字で言われた方が、画面を見たときわかりやすいでしょう!!
どうですか?どうですか、みなさん!?!
……現場からは以上です。
この声届くかな……届かないだろうなあ……
○ブンはねえ、現場の声を吸い上げる仕組みができてないんだよねえ……
(私はこの記事を書いている間に退職してしまったので、現在は改良されていたとしたらごめんなさいです)
ではまた(^-^)/
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